膝のゴリゴリ音を直したい人へ:自宅でできるケアと、やってはいけないこと
2026/7/10
この記事で分かること
- ✓音だけで痛みがないゴリゴリと、受診を考えるべきゴリゴリの見分け方
- ✓原因になりやすい「お皿の通り道のズレ」を自宅で整えるケア3つ
- ✓音を鳴らして確かめるクセなど、やってはいけないこと
階段や立ち上がりで膝がゴリゴリ鳴る。音を直したくて検索したら「気にしなくていい」と「危険なサイン」の両方が出てきて、余計に不安になった——そんな方のための記事です。
先に結論です。痛みや腫れを伴わないゴリゴリ音の多くは、それ自体が危険なものではありません。ただし音の背景には、膝のお皿(膝蓋骨・しつがいこつ)の通り道のズレが隠れていることが多く、これは自宅ケアで整えていける余地があります。順番に説明します。
※なぜお皿の通り道がズレるのか、原因のくわしい仕組みはこちらの記事(膝の皿が外向き・ゴリゴリ鳴る?膝蓋骨外側偏位を理学療法士が解説)にまとめています。この記事は「直し方」に絞ります。
まず見分ける:そのゴリゴリ、ケアでいい?受診が先?
次のどれかに当てはまる場合は、自宅ケアの前に整形外科の受診をおすすめします。
- 音と一緒に痛みが強くなってきている
- 膝が腫れている、熱っぽい、水がたまった感じがする
- 膝が急にカクンと崩れる、引っかかって伸びない・曲がらない
- ケガ(ひねった・ぶつけた)のあとから音が出始めた
逆に、音はするけれど痛みはない・腫れもない・動きも普通、という場合。関節の中で腱や組織がこすれる音は健康な膝でも起きるもので、音の回数を減らすことよりも「お皿が気持ちよく通る道を作ること」を目標にするのが現実的です。
自宅でできるケア3つ
ゴリゴリの背景で一番多いのは、お皿が外側に引っぱられて通り道がズレているパターンです。外側に引っぱる筋肉(太ももの外側)が張りすぎて、内側から支える筋肉(内側広筋・ないそくこうきん)が弱っている。この綱引きの偏りを整えます。
1つ目、太ももの外側をゆるめる。椅子に座り、太ももの外側(ズボンの縫い目のライン)を手のひらのつけ根で膝から股関節へ向かってゆっくり10往復さすります。痛気持ちいいの一歩手前、「気持ちいい」の強さで十分です。
2つ目、内側の筋肉を起こす。椅子に浅く座って片脚をまっすぐ伸ばし、膝のお皿の内側上あたりに力こぶができるのを手で触って確かめながら、膝をぐっと伸ばし切って5秒キープ。10回×2セット。ポイントは「触って確かめる」こと。弱っている筋肉は、意識しないと働いてくれません。
3つ目、お皿を軽く動かす。膝の力を完全に抜いて座り、お皿を指で軽くつまんで、上下・内側へ小さくゆらします(各10回)。動かない方向があっても、無理に押し込まないでください。「軽く・小さく」が原則です。
2〜3週間続けて、しゃがみ込みや階段でのゴリゴリ感が軽くなってくるかを目安にしてください。
やってはいけないこと
意外と多いのが「音を鳴らして確かめるクセ」です。気になって何度も膝を曲げ伸ばしして音をチェックすると、こすれている場所に余計な回数の摩擦を与え続けることになります。音の確認は1日1回まで、と決めてしまいましょう。
もう1つは、痛い場所(膝の前)を強く揉むこと。ゴリゴリの原因は膝の前ではなく、外側の張りと内側の弱さの綱引きにあることが多いので、痛点を強く押しても遠回りです。
ケアしても変わらないときは、動きの評価へ
3週間ケアを続けても変化がない場合、お皿の通り道をズラしている原因が、股関節の使い方や足首の硬さなど、膝の外にあることが少なくありません。ここから先は自宅ケアでは特定が難しい領域です。
フィジオサロンキムラでは、理学療法士がしゃがみ込み・階段動作・歩き方まで含めて評価し、あなたの膝のゴリゴリが「どこから来ているのか」を一緒に確認します。音の正体がわかるだけでも、不安はかなり軽くなりますよ。