子どもが「膝が痛い」と言ったら:年齢別の見分け方と受診の目安
2026/7/10
この記事で分かること
- ✓2〜4歳・5〜9歳・10歳以上で、膝の痛みの「よくある原因」は違うこと
- ✓様子を見てよい痛みと、すぐ受診したほうがよい痛みの見分け方
- ✓「成長痛だから大丈夫」で見逃しやすいケース
「ママ、膝が痛い」。子どもにそう言われると、様子を見ていいのか、病院に連れて行くべきか、迷いますよね。
先に一番大事なことをお伝えします。この記事は見分けの目安であって、診断ではありません。そして子どもの膝の痛みには、年齢によって「よくある原因」の顔ぶれが違うという特徴があります。年齢別に整理したうえで、迷わず受診すべきサインをまとめます。
まず、年齢に関係なく「すぐ受診」のサイン
次のどれかがあれば、様子見をせず、早めに整形外科(または小児科)を受診してください。
- 熱がある+関節が痛い・腫れている
- 膝や股関節のあたりが腫れている、触ると熱い
- 足を引きずる状態が丸1日以上続いている、体重をかけたがらない
- 夜中に痛みで泣く・目を覚ますことが繰り返される
- 転んだ・ぶつけたなどのケガの直後から痛がる
- 痛む場所がいつも同じで、だんだん強くなっている
とくに「発熱+関節痛」と「片脚に体重をかけない」は、感染や股関節の病気が隠れていることがある組み合わせです。ここは迷ったら受診が正解です。
2〜4歳:「膝が痛い」=膝とは限らない
この年齢で知っておいてほしいことは1つです。小さな子は痛い場所を正確に指させません。実は股関節の問題なのに「膝が痛い」と言うことがよくあります(股関節と膝は神経のつながりで痛みを錯覚しやすいのです)。
風邪のあとなどに股関節に一時的な炎症が起きて、急に歩きたがらなくなることもあります。「膝が痛い」という言葉だけで膝だけを見ず、歩き方がおかしい・足を使いたがらない様子があれば、受診時に「股関節も見てほしい」と伝えてください。
5〜9歳:いわゆる「成長痛」が多い年代
夕方から夜にかけて膝のまわりやふくらはぎを痛がるのに、翌朝はケロッと走り回っている。痛む場所が日によって変わる。さすってあげると落ち着く——これが典型的な成長痛のパターンです。
成長痛は病気ではなく、検査をしても異常が見つからないのが特徴で、基本的には様子を見て大丈夫です。ただし「いつも同じ場所」「朝も痛い」「腫れがある」場合は成長痛の典型から外れるので、受診してください。
10歳〜中学生:スポーツによる「使いすぎ」の年代
部活やクラブチームが始まるこの年代は、原因の主役が変わります。
代表格はオスグッド病。膝のお皿の下の骨の出っぱりが痛み、ジャンプやダッシュの多い競技の子に起きやすいものです。成長期の骨がまだ柔らかい時期に、太ももの前の筋肉に強く引っぱられ続けることで起きます。
そして中学生、とくに女子で「急に膝が痛くなった・膝が外れそうな感じがした」という場合は、膝のお皿の脱臼・不安定症のことがあります。女子は骨盤の形や関節の柔らかさの影響でお皿が外側にズレやすく、初めての脱臼はこの年代に集中します。「外れた感じ」があったら、自然に戻っても一度受診してください。繰り返すほどクセになりやすいからです。
この年代の痛みで大切なのは、「根性で続けさせない」こと。使いすぎの痛みは、練習量と体の柔軟性を調整すれば多くが良くなりますが、我慢して続けると長引かせます。
「成長痛だから大丈夫」の落とし穴
大人が一番やりがちなのが、10歳以上の子のスポーツの痛みを「成長痛でしょ」とまとめてしまうことです。夕方だけ痛む幼児の成長痛と、練習のたびに同じ場所が痛むオスグッドは、対応がまったく違います。「いつ・どこが・何をすると痛むか」を子どもと一緒にメモして受診すると、診察がスムーズです。
当サロンでできること
フィジオサロンキムラは医療機関ではないので、診断はできません。骨や関節の病気が心配な段階では、まず整形外科へ——これが正しい順番です。
一方で、病院で「骨に異常なし」と確認できたあとの、体の使い方の部分——ジャンプや着地のフォーム、太ももの柔軟性、練習量に負けない体の土台づくり——は、理学療法士の得意分野です。成長期のお子さんの膝について、病院とうまく役割分担しながらサポートしています。